【図解】PBX(電話交換機)とは?仕組みや機能を徹底解説!!

図解でみるPBXの仕組みや機能を徹底紹介

PBX(電話交換機)は、企業の電話システムを効率的に運用するために欠かせない装置です。内線同士の通話や外線への発着信、留守番電話などの機能を備えており、業務効率の改善やコスト削減に貢献します。

この記事では、PBXの機能や仕組みなどを解説するとともに、種類ごとのメリット・デメリットなどを紹介します。

PBX(電話交換機)とは

PBXとは

『PBX(電話交換機)』とは、「Private Branch eXchange」の略で、企業内の電話回線を集約し、複数の内線端末での接続や、外線と内線の接続をコントロールする装置です。

PBX(電話交換機)を導入することで、電話機100台で外線10回線をみんなで共用し、保留転送等を行うことが可能です。

保留転送等について、例えば、自社の代表番号にかかってくる着信をPBXで受け、内線番号へ転送する際に利用します。

PBXの活用によって、業務の効率性を高めつつ、ビジネスのコミュニケーションの活性化につなげることが可能です。PBXは企業の電話システムを効率的に運用するために、欠かせない装置と言えるでしょう。

PBX(電話交換機)のメイン機能

PBXの主な機能は、8つほどあります。

 ①外線発着信機能

 ②内線機能

 ③保留機能

 ④転送機能

 ⑤留守番電話

 ⑥会議通話

 ⑦着信音の設定

 ⑧ダイヤルイン

これらの機能は、企業の電話システムを効率的に運用するために欠かせません。次で一つずつ解説します。

①外線発着信機能

PBXは、外線との接続も制御できます。外線の発着信はPBXを介して行われるため、外線の利用状況を把握することで、通話料の削減にもつながります。

外線着信と言っても、「一般着信方式」・「個別着信方式」などの着信方法があります。

「一般着信方式」:外線着信時、複数の内線番号を呼出すときに活用

「個別着信方式」:指定した内線1台に着信させるときに活用

(例えば、①○○-○○○○-1111から着信

②直接、内線100に呼び出し

「個別着信方式」の流れ

②直接、内線100に呼び出し

・「ダイヤルイン着信方式」:部署ごとに、着信先を変更する際に活用

・「追加ダイヤルイン着信方式」:グリーティングメッセージのあと、内線番号をダイヤル

・「IVR着信」:外線着信時に、自動音声ガイダンスに沿って進み、希望する相手を呼び出すといった場合に活用

(IVRとは、例えば、①○○-○○○○-○○○1から着信

          ②自動音声アナウンスが流れる

③○○○○に御用の方は「1」

○○○○に御用の方は「2」

○○○○に御用の方は「3」………)

「IVR着信」の流れ
外線着信・発信

②内線機能

PBX(電話交換機)の内線機能は、内線同士の通話はダイヤルなしで行うことができます。また、内線転送や不在時の内線転送などの機能も利用できます。

③保留機能

PBX(電話交換機)の保留機能は、「個別保留」・「パーク保留(共通保留)」があります。

・「個別保留」は、外線着信を取った電話機のみ保留解除ができない保留になります。他の電話機から、保留解除することができません。

・「パーク保留(共通保留)」は、外線着信を取った電話機+他の全ての電話機(※設定により異なります)から保留にした外線電話に応答することが可能です。

④転送機能

PBXでは、着信を別の電話機に転送できます。不在時の内線転送や、複数の社員の方が受信する電話の転送など、さまざまな場面で利用できます。

PBX(電話交換機)の転送機能は、「和中転送」・「不応答転送」・「不在着信転送」・「圏外転送」があります。

・「話中転送」:話中時に転送

・「不応答転送」:応答がない場合、予め設定された時間で予め設定した内線に自動転送

・「不在着信転送」:不在転送設定時、予め設定した不在転送先に自動転送

・「圏外転送」:PHS内線やスマホ内線が圏外時にあらかじめ設定した内線に転送

⑤留守番電話

留守番電話の設定も可能です。留守番電話機能により、不在時に電話を受けた場合でも、相手にメッセージを残せます。

⑥会議通話

PBXでは、複数の電話機を同時に接続して、会議通話を行うことができます。会議通話機能により、離れた場所にいる従業員や顧客とスムーズなコミュニケーションを図ることが可能です。

⑦着信音の設定

着信音の設定も、PBXの機能に含まれています。着信音の設定により、電話の種類や発信元によって異なる着信音を鳴らすことができます。

⑧短縮ダイヤル

短縮ダイヤルとは、外部から企業の電話システムにアクセスして、内線電話と通話できる機能です。

短縮ダイヤルにより、外部からの顧客や取引先が、内線番号を直接入力することで、社内の担当者と直接通話できます。

PBX(電話交換機)の対応電話回線

一般的に、ひかり電話をご利用頂くお客様が多くなっていますが、下記の外線回線種別があります。

PBX(電話交換機)は、下記の回線に対応しています。※製品により、対応できない回線もございます。

内線相互

・アナログ回線

・INS64回線(ISDN64)

・INS1500回線(ISDN1500)

・OABJ ひかり電話 例:06-XXXX-XXXX

・050 IP電話 例:050-XXXX-XXXX

PBX(電話交換機)の仕組み

企業の拠点にある全ての電話機は、PBXに接続されています。PBXは、電話機と外線を接続する役割を担っているわけです。

例えば、内線通話を行う場合、2つの電話機が直接接続されているのではなく、PBXを経由して通話を行います。外部からの着信を受ける際も、PBXは指定された複数の電話機に着信をつなぎます。

通常の家庭用電話は、1つの回線に1つの電話機が接続される仕組みですが、PBXを利用すると、1つの回線で複数の電話機を使用できるようになります。また、同じ回線を使用するため、内線同士での通話や、電話番号を共有した複数の電話機からの発着信も可能です。

PBX(電話交換機)の主な2つ種類

企業用PBXは、大きく分けて以下の3種類があります。それぞれの特徴を踏まえ、自社のニーズや状況に応じて選択しましょう。

  • オンプレPBX
  • クラウドPBX

それぞれについて詳しく見ていきましょう

①オンプレPBX

自社内にPBX(電話交換機)を設置して外線・内線発着信を行います。現在でも導入されるメジャーな構成になります。

【オンプレPBXのメリット】

・長期間利用する場合、クラウドPBXなどよりもコストを抑えられます。

・音声通話品質が安定しています。

【オンプレPBXのデメリット】

・拠点ごとに電話交換機の購入、設置工事、設定変更が必要になります。

②クラウドPBX

クラウド上(インターネット)の電話交換機を利用して、外線・内線発着信を行います。昨今、クラウドPBXの導入を検討される方が多くなってきてます。

【クラウドPBXのメリット】

・拠点ごとに電話交換機の購入、設置工事、設定変更が不要になります。

【クラウドPBXのデメリット】

・月々の運用コスト(ランニングコスト)が発生します。

・長期間利用すると、オンプレPBXよりも費用がかかる可能性があります。

・インターネットの環境に依存するため、通話品質が不安定な場合がございます。

PBX(電話交換機)とは?のまとめ 

PBXは、企業内の電話回線を集約し、複数の内線端末での接続や、外線と内線の接続をコントロールする装置です。

また、PBXは大きく分けて2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。企業の規模やニーズに合わせて、適切なPBXを選ぶことが大切です。

KOSネットワーク株式会社では、各事例に合わせたPBXを豊富に取りそろえています。企業の規模やニーズに合わせて、最適なPBX導入方法をご提案します。

PBX(電話交換機)導入をご検討の際は、ぜひKOSネットワーク株式会社にご相談ください。

PBXのサービス内容についてはこちら>>