電話交換機の役割や仕組み、及びその歴史についての紹介
電話交換機の役割や仕組みについて
電話が発明されて間もない頃というのは、電話回線が電話機ごとに引っ張ってあり1件1件が電話線で結ばれていました。
もちろんそうなると、電話を掛けたい相手ごとに電話線が必要になります。
例えば、AがBに電話したい場合には、AとBとの間には電話線で繋がれている状態になります。
ところが、AがBだけでなくCやDにも電話をしたいという場合もあります。
その場合には、当然のことながらAはBだけでなくCやDとも電話線を繋げないといけなくなります。要するに、電話を掛けたい相手が多ければ多い程、その分電話線を繋げる必要があるということになります。
もちろんそんな面倒なことをしていては、電話線の材料費や人件費が莫大なものになってしまいます。そのため、相手に繋いだり切ったりすることのできる電話交換機というものが必要になってくるのです。
ちなみに初期の頃の交換機の仕組みというのは、電話交換機自体も自動ではなく全て手動のものでした。もう少し具体的に説明すると、電話交換手が手動の交換機に全て手作業で電話線プラグを差し込むことによって、電話が相手先に繋がるような仕組みになっていました。
要するに、AもBもCもDもそれぞれが電話線で結ばれるのではなくて、電話交換機に電話線を繋げることによってお互いに電話交換機を介して電話線が繋がった状態になっているという仕組みです。こうした電話交換機の仕組みというのは、とても画期的で合理的な仕組みであるといえます。
どうして電話機を通して遠い地域に住んでいる人と話ができるのかが分からなかった人でも、こうした電話交換機の仕組みを理解することで納得がいくようになります。
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時代と共に移り変わる電話交換機の仕組み
こうした電話で遠い地域に住んでいる相手とも話ができるという画期的な電話交換機の仕組みについても、時代と共に移り変わりながら発展してきたという歴史があります。例えば1890年の初期の頃には、電話交換手が手動で電話交換機にプラグを差し込むことによって、電話機に電話線で繋がった相手とも話ができるようになっていました。
その後1926年以降になると、ステップ・バイ・ステップというシステムが導入されるようになりました。このシステムが導入されて以降というもの、電話交換手が毎回プラグを差し込まなくてもよいようになりました。ただし、市外通話に関しては、どうしても電話交換手がプラグを差し込まないと、相手の方と電話での話ができないという状態でした。
さらにその後1955年以降になると、クロスバ電話交換機というシステムが導入されることになり、たとえ遠い遠隔地に相当するような市外通話であっても、電話交換手を介さずに電話で話ができるようになっています。
そして1982年以降には、さらにデジタル電話交換機が導入されるようになりました。このデジタル化によって、従来のアナログ音声をデジタルに変換して電話通信することが可能になっています。さらに、2004年にはIP電話が導入されています。このIP電話の場合、インターネットのネットワーク回線を利用した電話通信のために、通信機器にかかるコストが随分と削減されるようになっています。
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・PBX(電話交換機)とは?
・PBX(電話交換機)についてのQ&A
企業内の内線電話にもPBXという電話交換機が利用されている
複数の従業員を抱えている大きな企業では、従業員同士あるいは職場ごとに電話機が設置されています。こうした電話機で、従業員同士や職場ごとの仕事のやり取りを電話で行う場合には、毎回外線電話を使って電話通信をしていると、通信料金だけでも莫大な費用になってしまいます。
そのためPBXという電話交換機を介して、従業員同士が内線で電話通信ができるようになっています。
もちろんPBXは、電話通信料金を節約するだけのためにあるのではありません。従業員同士の内線電話だけでなく、外部業者との仕事のやり取りもする必要があります。あるいは、FAXで通信する場合もでできます。ただし、電話機とFAXを合わせて全部で20台ある場合でも、20回線分の電話回線を引く必要はありません。
たとえその場合でも、電話回線自体は3回線程度に抑えておいて、それらの3回線を集約して従業員全員が共有するほうがずっと効率的です。そこで、PBXの役目が出てくるのです。要するに、電話回線を集約して従率的に利業員全員が効用することによって、電話回線の基本料金を抑えることを可能にします。しかもPBXには、内線電話と外線電話同士を交換する機能があります。
さらに今日では、企業内にあるPBXはIP電話にも対応可能となっています。それが、IP-PBXと称する機器で、LAN回線に電話回線を収容できるようになっていてさらに管理が効率化しています。
そのため、例えばIP電話機やパソコンで内線通話が可能や、コールセンターのような業務では通話やコンピューターの複雑な業務が効率化できるために、コスト削減にも繋がっています。
そうしたことからもこうしたPBXは、コールセンターやサポート窓口、あるいは大きな企業などにおいては、今や必要不可欠の存在ともなってきています。
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