医療機関(病院)でスマートフォンを内線化するメリット
医療機関で医師や看護師などが使用する携帯端末として、PHSを採用している病院が圧倒的に多いのは、PHSの電磁波が昔の携帯電話と比べて非常に弱く、人体・機器への影響が少ないとされていたからです。
しかし、現在のスマートフォンや携帯電話は人体・機器への影響が少ないため、院内で使用可能となりました。そこでPHSに代わる医療機関向けの携帯端末として注目されているのが、スマートフォンを内線化する方法です。
この記事では、医療機関におけるPHSのデメリット、スマートフォンを内線化するメリットについて詳しく紹介します。
目次
医療機関でPHSを使用する2つのデメリット
医療機関で病院関係者の連絡手段として導入しているのは、PHSが圧倒的に多いのが現状です。
しかし、PHSには電話連絡しかできないなどのデメリットがあるため、今後はスマートフォン内線化の導入が推奨されています。
これまで、圧倒的なシェアを誇っていたPHSのデメリットを2つ紹介します。
PHSサービスの個人向けサービス終了
かつてPHSは個人にも普及していましたが、現在はスマートフォンの利用者が圧倒的に増え、PHSは医療機関や企業の内線電話用として使われる程度になりました。
多くのユーザーがスマートフォンを利用するようになったことで携帯電話会社はPHSサービスの提供を続々とやめ、個人向けのPHSサービスは2020年7月いっぱいで終了することになっています。
PHSは電話連絡しか使用できない
PHSは通話専用の携帯端末です(メール機能はあります)。機能性の高さはスマートフォンが圧倒的に優れており、医療機関の業務にもおおいに役立ちます。
たとえば、スマートフォンなら電子カルテに記入したりチェックしたりすることもできますが、PHSにはこのような機能はありません。
ほかにも、スマートフォンなら内線だけでなく外線電話の受発信も可能になりますが、PHSは内線用と外線用の機種を使い分けなければいけません。
医療機関でスマートフォンの内線化をすると業務が楽になる!
医療機関でPHSが圧倒的なシェアを誇っていたのは、スマートフォンよりも電磁波の影響が少なかったからという背景があります。
医療機関には電磁波の影響を受けると、検査結果に悪影響を与えてしまうデリケートな医療機器が多くあります。
ペースメーカーなど電磁波の影響を受けると健康を害する患者さんも多いため、電磁波が弱いPHSが推奨されていました。
しかし現在はスマートフォンの性能もアップし、以前のように電磁波の影響が少なくなったことで、安全性のデメリットもクリアしています。
スマートフォンの内線化を導入することで得られるメリットを3つ解説します。
電子カルテを有効活用できる
業務を楽にする大きなメリットは電子カルテを有効活用できる点です。
PHSは通話しかできず、医療機関に電子カルテが導入されていてもすぐに確認しにくい面もありました。
スマートフォンなら電子カルテの情報を即座に確認できます。
スマートフォンや電子カルテの性能も日々進化しているので、今後はさらに業務の効率化を進められると期待できるでしょう。
コミュニケーションが円滑になる
PHSで医師や看護師などが連絡を取り合う際は通話またはメールが基本です。あくまでも1対1で連絡を取り合うことになり、連絡が必要な人たち全員に通話やメール送信をするのは時間も手間もかかります。
スマートフォンなら、必要に応じてスタッフ同士でチャット機能を使って、効率よくコミュニケーションを図れるのも大きなメリットです。PHSは着信するまでに数秒~数十秒かかることもありましたが、スマートフォンならすぐに着信できるので、緊急時にもスムーズに連絡を取れる点でも優れています。
コスト削減にも役立つ
PHSを通話コスト削減の目的で導入している例も多いですが、スマートフォンの内線化も通話コストの削減に役立ちます。
内線化されたスマートフォン同士の会話なら定額料金で利用できるので、通話コストを減らせます。
医療機関でスマートフォンを内線化するとは業務効率上昇コスト削減
医療機関で使用されている携帯端末はPHSが主流でしたが、個人のサービス提供が終了予定ということもあり法人もいずれ終了されることが予想されます。
PHSha機能が限られているなどが大きなデメリットとして問題視されています。
PHSが導入された背景にはスマートフォンよりも電磁波の影響が少ないからという理由がありましたが、現在はスマートフォンのほうが電磁波の影響が少なくなっているので、機能性の高いスマートフォンの内線化導入を検討する医療機関も増えています。
スマートフォンの内線化は、医療機関での業務効率化、コスト削減などのメリットがあります。
業務効率化を進めることが、医療現場で活躍する医師や看護師への負担を減らすことにもつながります。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。