法人向けWi-Fi導入のポイント

会社にWi-Fiを導入すると、離れた拠点からでも社内のネットワークに接続できるようになり、業務が今まで以上に円滑になります。しかし、セキュリティ対策を行わないと、情報を傍受されてしまうというデメリットも存在します。

今回の記事では、Wi-Fiを利用するメリット、Wi-Fiの導入で行うべきこと、Wi-Fiのセキュリティ対策についてご紹介します。

法人向けWi-Fiを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

Wi-Fiとは無線LANのことを指す

Wi-Fiという言葉は、ここ5〜10年ですっかり世間に浸透し、普段の会話のなかでもよく登場するようになりました。日常会話のなかでWi-Fiというワードが用いられる場合、基本的に無線LAN、もしくは無線通信のことを指します。

しかし、これはWi-Fiの本来の意味とは異なります。Wi-Fiとは、IEEE802.11シリーズとの通信が保証された規格の名であり、無線通信そのものを指すわけではありません。

なお、本記事では、Wi-Fiという言葉を日常会話で使われるような無線LAN、無線通信を指す言葉として用いています。

法人向けWi-Fiを導入するメリット

Wi-Fiを導入する利点は、コードが必要なくなるという物理的なものだけではありません。Wi-Fi環境が整っていると、業務がよりフレキシブルになり、効率化も図れます。

以下では、法人向けWi-Fiを導入するメリットを具体的に解説します。

オフィスを移転しても設置に時間を取られない

Wi-Fiの場合、無線でパソコンと接続するため、わずらわしい配線の接続を行う必要がありません。そのため、会社を新設したり、移転することになったりしても、すぐに体制を整えることができます。

ビジネスの現場では、スピードが大切です。Wi-Fiを導入すれば、オフィスの移転の手間が削減でき、会社のフットワークは軽くなります。そのため、法人こそ積極的なWi-Fi導入をおすすめします。

離れたオフィスと情報を共有できる

Wi-Fiを導入すれば、遠く離れたオフィスと情報を共有できます。また、外回り中の社員が会社のネットワークにアクセスすることも可能です。

このように、Wi-Fiがあれば、離れた場所にあるオフィス、スタッフと連携が取れるようになり、業務がより円滑に進みます。

社外から会社のネットワークに接続するには、VPNという技術を用います。VPNは、仮想プライベートネットワークを意味する言葉です。VPNのネットワークを利用することで、外部から社内のWi-Fiを通して社内のネットワークにアクセスできるようになります。

VPNには、「インターネットVPN」と「IP-VPN」の2つがあります。

インターネットVPNは、本社のLANと支社のLANなど、離れた場所にあるLAN同士の接続を、インターネットを介して行います。

それに対してIP-VPNは、通信事業者から利用を許可された完全プライベートな回線を介して社内のネットワークにアクセスします。IP-VPNの場合、完全プライベートな回線を利用して接続するので、第三者から攻撃を受けることがなく、セキュリティが非常に強固です。

来客もインターネットに接続できる

社内に設けたWi-Fi環境は、来客も接続できるように設定することも可能です。来客に対してもWi-Fiを開放してあげると、利便性のよい会社だと認識され、評価も上がるでしょう。

会社内にいるのは自社の社員だけとは限りません。取引先の企業の社員が訪ねてくることもよくあります。また、社員の家族などが会社を訪問することもあるかもしれません。

会社にWi-Fi環境がないと、ポケットWi-Fiなどを持っていない、スマホのテザリングを利用していない来客は、パソコンからインターネットにアクセスできません。そのため、調べものをしたり、連絡を取ることができなくなる場合があります。

そのような事態になると、連絡が円滑に進まず仕事が滞り、自社に影響が出ることもあるでしょう。

Wi-Fiの導入は業務効率化のために非常に重要です。

なお、来客にWi-Fiを提供する場合は、アクセス権限に注意を払う必要があります。アクセス権限の設定を誤ると、社外の人間に社内の機密情報を閲覧されてしまうなど、さまざまなインターネットの脅威に曝されてしまう恐れがあるからです。

セキュリティ対策をしっかり行ったうえで、Wi-Fiは提供するようにしましょう。

会社にWi-Fiを設置する際に行う2つのこと

以下では、会社にWi-Fiを設置する際に行うべき2つのことをご紹介します。

事前にパソコンやアクセスポイントの数を見積る

会社にWi-Fiを導入する場合は、事前にパソコンやスマートフォンなどのWi-Fiに接続する機器の数はどのくらいか、アクセスポイントはどこに設置するのかを検討しましょう。

一般家庭にWi-Fiを設置する場合は、パソコンやスマートフォンなどの接続機器はせいぜい数台です。また、アクセスポイントも1〜2ヵ所設置すれば十分でしょう。しかし、会社にWi-Fiを設置する場合は、そうはいきません。

会社にはWi-Fiに接続する機器が数十から数百台あります。また、会社は広いため、必然的にアクセスポイントの数が多くなります。そのため、導入前にしっかりシミュレートを行い、いくつのルーターを設置すべきか考える必要があります。

大規模な会社の場合、このような接続前の調査は販売会社などに依頼するのがよいでしょう。

初期パスワードの変更を行う

Wi-Fiを利用するには、パスワードを入力しなければなりません。このパスワードは、導入後すぐに変更しましょう。なぜなら、初期パスワードは誰かに閲覧されている可能性があり、文字列も単純なものであることが多いからです。

新しいパスワードを設定する際は、推測されにくい文字列を選定しましょう。具体的には、小文字、大文字、数字、記号などさまざまな文字を織り交ぜたものにする、実在する単語は用いず、意味のない文字列にするといった工夫をしましょう。

また、セキュリティを高めるためには、パスワードを定期的に変更することも大切です。

Wi-Fiのセキュリティ対策

Wi-Fiは、無線で通信が行えるためとても便利です。しかし、無線であるがゆえにセキュリティ対策はしっかり取り組むべきです。
記事上部でもご紹介したように、Wi-Fiのセキュリティを向上させるためには、初期パスワードを変更することがとても大切です。

しかし、それ以外にも取り組んで欲しいセキュリティ対策が3つあります。以下では、この3つの対策をご紹介します。

定期的にアップデートを確認する

Wi-Fiルーターのファームウェアを定期的にアップデートするのもセキュリティを向上させるために重要です。

インターネットの世界では、日々新たな脅威が登場しており、その脅威に対応するためにアップデートを行う必要があります。ルーターのなかには、自動でアップデートを行ってくれるものもあるので、アップデート作業の手間を削減したい場合は、そのような機器を導入するとよいでしょう。

通信の暗号化を行う

Wi-Fiは、周囲にネットワークを開放している状態です。そのままでは第三者に傍受されてしまう危険性があるため、Wi-Fiを経由する情報は簡単には解読できないよう暗号化する必要があります。

無線通信の暗号化方式には、WEP、WPA、WPA2というものがあります。このなかで最も強固なセキュリティを持つのがWPA2です。現在、WPA2には脆弱性が見つかっていないので、この方式の暗号化を採用するのがよいでしょう。

ゲスト用アカウントにアクセス制限を設ける

来客者用にゲスト用アカウントを作成する場合、ゲスト用アカウントに対するセキュリティ対策を施さずにいると、第三者が社内の情報にアクセスして情報が外に流出してしまう危険性があります。

ゲスト用アカウントを作る場合は、アクセス制限を設けて、社内の情報にまでアクセスできないようあらかじめ設定しておきましょう。

安全管理を徹底したうえでWi-Fiを利用しよう

法人向けWi-Fiの導入メリット、Wi-Fiを設置する際に行うべきこと、Wi-Fiのセキュリティ対策について解説しました。会社にWi-Fiを導入すると、配線のわずらわしさがなくなり、離れた場所にあるオフィスとも容易に情報を共有できるようになります。

一方で、Wi-Fiは第三者に傍受される危険性があり、しっかりとしたセキュリティ対策を行うことが大切です。安全管理を徹底したうえで利用するようにしてください。