ナースコールの使い方は?仕組みや特徴についても解説!

病院に通っている人や入院を経験したことがある人は、ナースコールが近くにある便利さを感じたことがあるかもしれません。ナースコールを押せば看護師や医療従事者がすぐに駆けつけてくれ、緊急時の対応をしてくれます。

一方で、ナースコールのシステムは目に見えるものではありません。

そのため、「仕組みはどうなっているのだろう」と疑問に思う人も多いでしょう。ここではナースコールの仕組みと、実際に医療・介護の現場で使われているナースコールの種類について解説します。

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ナースコールの仕組みを分かりやすく解説

ナースコールの仕組みを分かりやすく解説

そもそもナースコールが設置される理由は、入院患者や施設入居者、使用者に緊急事態が起きたときや、助けが欲しいときにすぐ医療従事者を呼べるようにするためです。

また医療従事者自身も使うことがあります。それはすぐに応援が欲しい事態のときです。

ナースコールを押すことで、離れているスタッフにすぐ要請がかけられます。
そのため、ナースコールが設置される場所は病室や居室だけではなく、トイレや風呂場、廊下などあらゆるところに設置されます。

では実際、ナースコールはどのような仕組みで利用されているのでしょうか。以下はナースコールが押された際の流れです。

1.入院患者、施設入居者がナースコールを押す
2.ステーションにあるボード型の親機とスタッフが持つピッチ(ハンディ)にナースコールが押された場所が表示され、音が鳴る
※同時に、ナースコールが鳴っている場所に設置されている表示灯も点灯する
3.スタッフがナースコールが鳴らされた場所に向かう、もしくはピッチや親機を通じて入居者と通話する
4.スタッフが復旧ボタンを押して表示灯を解除する

ではもし、複数の場所でナースコールが押された場合、どうなるのでしょうか。

ボード親機は複数のランプが点灯し、復旧ボタンが押されるまで表示を続けます。

ピッチやハンディは、メーカーにもよりますが優先順位が高い部屋から表示しなおしてくれるものから、履歴で鳴った場所を確認できるものまでさまざまです。

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ナースコールの特徴を解説

ナースコールの構造は主に「ナースコール専用システム」「電話設備システム」「ソフトウェア・受信親機システム」の3タイプに分かれており、それぞれ特徴が異なります。

特徴によって用いるべきナースコールが異なるため、導入時はどのタイプを選ぶのがベストなのか考える必要があります。

現状を含め、しっかり吟味しましょう。

ナースコール専用システムは制御装置が置かれている

メイン防御としてナースコール制御装置が置かれているのが特徴。

大学病院などの大規模施設には向いているが、コストが高いため、小規模施設には向かないという難点があります。

電話設備システムは拡張性が高い

メイン防御としてビジネスホン制御装置が置かれているのが特徴。

拡張性が高く、呼び出しや通話への信頼性があるのが魅力で、小規模な施設向けのシステムです。

ソフトウェア・受信親機システムは中小規模施設向け

ルーターなどの無線機器が置かれているのがソフトウェア・受信親機システムです。

中小規模施設向けのこのシステムは、パソコンやスマートフォンとの連携が可能で柔軟性がある一方、緊急呼び出しの通信部が弱い傾向にあります。
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9種類のナースコールを一覧表で解説

ナースコールには種類がたくさんあります。

特に病院や特別養護老人ホームなどの介護施設にはさまざまな工夫が施されたナースコールが設置されており、それらによって患者や入居者の安全と命を守っているのです。

以下は、主なナースコールの種類とその特徴です。

居室用呼び出し型ナースコール

一般的な、ボタンを押してスタッフと会話ができるナースコール。

近年はナースコール付近にカメラが内蔵されており、顔を見て直接会話ができるタイプも開発されている。

防水型ナースコール

防水加工を施したナースコール。

トイレや風呂場で助けが必要となった患者や施設利用者が用いることができる。

ペンダント型ナースコール

患者や入居者の自由を確保しつつ、緊急時にはペンダントのボタンを押すだけでスタッフに知らせることができるナースコール。

電波が届く範囲でしか使えない。

腕や足で押せるタイプのナースコール

握力がない患者や施設利用者に向けた、軽く押すだけで発信できるナースコール。構造や仕組みは一般的なナースコールと変わらない。

息を吹きかけるタイプのナースコール

体を自由に動かせない利用者や患者に向けて作られた、息を吹きかけてスタッフを呼べるナースコール。神経内科などの病棟でよく使われる。

触れるだけのタイプのナースコール

押す力がない利用者や患者でも使うことができるナースコール。高齢者施設でよく用いられている。

光センサー感知型ナースコール

センサー部分に手をかざすだけで呼び出しができるナースコール。筋力が弱っている人も利用が可能。

人感センサー型ナースコール

認知症による徘徊や、安静を保てない患者や利用者に向けて作られたナースコール。

センサーが人を感知するとすぐにナースコールが鳴り、スタッフが駆け付けられる仕組みとなっている。

接触センサー型ナースコール

ベッドから抜け出そうとしたり、窓から外に出ようとしたりする人の安全を確保するために作られたナースコール。

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ナースコールの仕組みと種類を知って施設に合った最適なものを選ぼう

ナースコールの基本の仕組みはあまり変わらず、共通しているのは患者や利用者の緊急事態にすぐ駆け付けられるようにするためのものであるということです。

高齢化が進む現代において、病院や施設でのインシデントやアクシデント発生率は今後増える可能性が指摘されています。

ナースコールはトラブルから患者や利用者を守るためにあるといっても過言ではありません。

施設に導入する際は、どのような構造や仕組みをもったナースコールが最適なのかしっかり見比べることが必要です。