HISネットワークのご提案
医療現場では、電子カルテや検査結果、患者情報などの情報を迅速かつ正確に共有することが求められます。その基盤となるのが HISネットワーク(Hospital Information Systemネットワーク) です。今回は、情シス担当者の方に向けて、HISネットワークの役割や構成例、導入のポイントをご提案します。
目次
HISネットワークとは?
HISネットワークは、病院情報システムを支える院内ネットワークです。電子カルテやオーダリングシステム、検査機器などの情報を統合管理し、医療現場の効率化と安全性向上を実現します。
主な役割:
- 電子カルテや患者情報の管理
- 検査結果や画像データの共有
- 医療機器とのデータ連携
- 院内業務の効率化と医療安全の向上
ネットワーク構成の例
HISネットワークは、以下の要素で構成されることが一般的です。
1.医師・看護師端末
タブレットやPCで電子カルテにアクセス。院内どこからでも情報を確認できるよう、無線LANやVPN接続が利用されます。
2.医療機器・検査機器
CT、MRI、血液検査装置などの機器とサーバーを連携。検査結果を自動記録し、人的ミスを防ぎます。
3.サーバー・クラウド
電子カルテや予約情報、検査データを一元管理。クラウドとの連携により、災害時のバックアップも確保可能です。
4.ネットワーク機器
ルーター、スイッチ、ファイアウォールなどを通じて、安全かつ安定したネットワークを提供。アクセス制御や暗号化で情報漏えいを防ぎます。
HISネットワーク導入のメリット
- 情報連携の効率化
- 医療安全の向上
- データ活用による業務改善
必要な情報に迅速にアクセスでき、診療のスピードアップにつながります。
検査結果や投薬情報を正確に共有することで、医療事故や誤診のリスクを低減します。
患者データや診療実績を分析し、業務改善や経営判断に活用可能です。
導入・運用時の注意点
個人情報や診療情報の保護が最優先。アクセス制御や暗号化、ログ管理は必須です。
24時間365日稼働が求められる医療現場では、障害時の迅速な復旧体制が重要です。
医療機器やシステム間でデータ形式や通信方式を統一することで、スムーズな情報共有が可能になります。
まとめ
HISネットワークは、単なるITインフラではなく、医療現場の安全性と業務効率を支える“命綱”です。情シス担当者として、最適なネットワーク構成と運用体制を整えることは、質の高い医療サービス提供に直結します。
院内システムの刷新や医療情報の効率的な管理を検討されている場合、HISネットワークの導入・最適化をぜひご検討ください。
スタック機能で「負荷分散」と「冗長化」で可用性を向上
スタック接続とは、複数のスイッチを相互接続し1つの論理スイッチとして動作させることができる機能です。VRRPやSTPなどのプロトコルを使用しないため、装置の負荷が低減します。
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