企業にはもはや必須のpbx!導入の意味と市場シェアの推移
市場シェアも拡大中!pbxの基本的仕組み
日本語では「電話交換機」と訳されるpbxは、Private Branch Exchangeの略で、主に企業内の電話と外線通話を効率よくつなげる役割を担っています。
原始的なシステムでは物理的な電話交換の拠点を企業内に複数個設置し、外線と内線の音声信号を機械的に処理することでスムーズな通信を可能にしていました。
物理的な交換機では導入コストやシステムの拡張性の面から一定の限界があり、インターネットの普及にともなってIP型pbxが主流となりました。
IPとはインターネットプロトコルの略で、ウェブ回線を通じた端末同士のデータを送付する役割を意味しています。
プロトコルは日本語でいうと規定、規約、決まりごとという意味があり、あらかじめ厳密に定められた約束事があるからこそ、ウェブ上でも問題なくデータのやりとりができるのです。
IPのアルゴリズムを企業内の電話通信に応用したものがIP型pbxになります。
物理的なpbxシステムと比較するとIP型pbxは手軽に導入することができ、システム維持のコストもはるかに安上がりではあります.
それでもまだ要所要所の拠点には物理的なサーバーが必要であったり、システムダウンのリスクが避けられなかったりといくつかのハードルが残されていました。
IP型pbxの弱点を補う形で開発されたのがクラウド型pbxです。
ウェブ上の仮想ネットワークを意味するクラウドコンピューティングとpbxを連動させ、クラウド上に電話交換のシステムを設置することで導入コストをさらに削減してしまおう、というのがその基本的な発想です。
物理的な交換機が不要なため大規模なシステムダウンのリスクをかぎりなくゼロに近づけることができ、なおかつ保守管理も容易になるという大きなメリットがあります。
安定した市場シェアを保つpbxを可能にするテクノロジー
pbxのさらなる進化をささえるテクノロジーとしてクラウドコンピューティングがあります。
この場合のクラウドは空に浮かぶ雲を意味し、データの貯蔵庫にあたるサーバーの実体がなくあたかも雲の中に隠されているように見えることからそう呼ばれていました。
初期型コンピューターでは、生成されたデータは基本的にハードディスク本体に保存されていました。
外部記憶媒体とよばれるUSBメモリなどにしても、結局は物理的な入れ物にデータを落とし込んでいることに変わりはなく、破損や水没などによってデータがすべて紛失してしまうリスクが常にありました。
その点、クラウドコンピューティングではデータをすべてウェブ上の仮想ネットワークに蓄積していくため、システム上の障害が起きない限りデータの安全性が保たれるメリットがあります。
クラウドサーバーという共通の保管庫にデータをしまっておくようなイメージのため、どの端末からでも同じデータにアクセスすることができ、オフィスと同じ感覚で作業が進められるという利点もあります。
膨大なデータを貯蔵できるというその特性から、クラウドコンピューティングはビッグデータによるマーケティングやコンビニなどのPOSシステムなどに応用されています。
この他にも、Least Cost Routingの略でLCRとよばれるテクノロジーが組み込まれています。
これは、pbxによって接続された端末から特定の相手と通信を行う場合、一番通信コストを安く抑えられる回線を自動的に選んで接続してくれるというもので、単純にその時点でつなぎやすい回線をサーチするAutomatic Carrier Routing、略してACRとは区別されます。
社会人必見!市場シェア好調のpbxでも役立つ電話のマナー
pbxは、企業内の内線と外線をスムーズにつなぐためのシステムです。
基本的なメカニズムはマニュアルや社内研修などを通して理解できると思いますが、どんなにすぐれたテクノロジーを導入したところで、社会人として最低限必要な電話応対の基本が身についていなければ意味がありません。
電話がかかってきたら、まず所属する会社名を言いましょう。
そして、相手の用件を簡潔にメモする習慣をつけましょう。メモをとっておけば、万一用件を忘れた場合でも相手にかけ直す必要がありません。
また、メモはあとで上司に報告するためのものですから、自分だけがわかる書き方ではなく、誰が読んでも要点をつかめるような構成にしましょう。声のトーンも大事なポイントです。
抑揚がなく、終始ぶっきらぼうな応対では相手に警戒されてしまいますし、二度と電話がかかってこなくなるかもしれません。
慣れないうちは緊張で声がこわばってしまうかもしれませんが、取引先からの電話では特に表情をやわらかくして、電話ごしでも笑顔が伝わるような話し方を心がけましょう。
pbxを使いこなす上で必須となるスキルが敬語です。
ビジネスの場でTPOに即した敬語をきちんと使いこなせなせるようにしましょう。
特に注意すべきは上司の呼び方です。
取引先に対し、「課長の〇〇さんは…」などという風に上司を言い表す新人が少なくないようですが、もちろん正しい敬語ではありません。
こちらのケースでは「課長の〇〇」などのように「さん」を省き、役職を前に出すのが基本ルールとなります。